日本の石橋を守る会「総会」スナップ写真


 
平成26年5月10日(土)~11日(日),熊本県山鹿市にて
(10日総会,11日現地見学会)
総会 記念講演
通常総会(13:00~)
会長・来賓挨拶の後,事業・決算・監査報告,事業計画・予算,石工養成講座等

記念講演(14:15)「東日本大震災による『常磐橋』被災の調査修理について」
講師:文化財保存計画協会 西村祐人氏
灯籠踊り保存会のみなさん 懇親会
山鹿灯籠踊り保存会の皆さん登場(16:00)踊りの後には各テーブルごとに記念撮影も

灯籠踊りの後は楽しい懇親会,久しぶりの再会に石橋を肴に大いに盛り上がる
山鹿市立博物館 大坪橋
翌日の見学会のスタートは
山鹿市立博物館の特別展「山鹿に残る石橋展」(6月1日まで)
大坪橋(博物館敷地内)
水田を潤す用水橋(橋長23.2m,橋幅2.42m)で,河川改修により1984年に移築

湯町橋 洞口(とうぐう)橋
湯町橋(日輪寺境内)
文化11年(1814)架橋,菊池川の支流吉田川(湯町川)にあったが,河川改修のため解体(1983年)され,1985年に現在地に移築
洞口(とうぐう)橋(山鹿市菊鹿町)
安永3年(1774),石工仁平が黒川に架ける石橋のひな形として架橋,架け替えられる際,撤去されようとしたが貴重な文化財との地元民の要望により移築し保存

田中(たんなか)橋 高井川橋
田中(たんなか)橋(山鹿市鹿北町)
安政5年(1858)架橋,昭和46年,平成21年と2度に亘って撤去の話があったが,地元の保存運動もあって現地保存が決定
高井川橋(山鹿市鹿北町)
明治14年(1881)架橋,当時整備された幹線国道の石造アーチ橋で完全な形で残っているのは他にはない(?)のでは

 山鹿市は本会の第1回総会が開催されるなど,石橋先進地とも言えるのではないしょうか。石橋の移設保存の事例が多いことも。石橋への関心がなければ,保存や移設など考えも及ばないことです。今回の現地見学会でまわった石橋は全て現役を退いたものでしたが,移設復元や現地保存など保存方法も様々。今後の移築や保存にあたっては「どの時点に復元すべきなのか?」「移築場所はどこでもいいのか?」,現地保存の場合「新しい橋を架ける位置」「景観への配慮」等々,検討すべき問題は多いようです。
 次回は福岡県八女市上陽町で開催されることになりました。上陽町の洗玉眼鏡橋は石工・橋本勘五郎の最後の作品(明治26年)で,堂々とした石組みと曲線美を備え,幾多の洪水にも耐えてきた見事な石造アーチ橋です。「ひ・ふ・み・よ橋」 と呼ばれて親しまれている「洗玉橋(一連橋),寄口橋(二連橋),大瀬橋(三連橋),宮ヶ原橋(四連橋)」など,多数のアーチ石橋群が町の風景に。ただ平成24年の九州北部豪雨で傷ついている石橋も多く,今後の対応が課題となっています。より多くの皆様のご参加を期待しています。
 今年の総会,懇親会,現地見学会,山鹿地区の皆さまの綿密なサポート体制に支えられて無事終了,お世話になりました。お蔭で,有意義な時間を過ごすことができました。ありがとうございました。来年,八女でお会い致しましょう。
日本の石橋を守る会
事務局 〒861-3513熊本県上益城郡山都町下市182-2
      通潤橋史料館内 TEL0967-72-3360

発信:2014/05/11 最終更新:2014/05/13


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